Just Another Kid

心に傷を負ったこの６人の子どもたちとうまくやっていける先生は誰もいなかった。戦争で荒れているアイルランドから最近やってきた３人は戦争の悪夢のようなトラウマに苦しんでいた。１１歳のダーキーは施設の外で生活したことがない。マリアナは危険なほどに興奮しやすく、８歳にも関わらず性的に早熟。そして７歳のレズリー、全然反応がなく話すこともできない。この６人を担当することになったのは、この子らを見放さなかった並外れた特殊教育の先生トリイ・へイデンだった。彼女は、どんな子供も楽しむこと、願うことを経験し、恐怖から開放された未来を持たなければならないと信じていた。思いやり、根気、それ以上に愛を持ち合わせていたトリイは、奇跡は起こるということを知っていた。

素敵な一冊！！トリイ・へイデンの本はノンフィクションで、彼女自身の経験を綴ったものがほとんどです。この本は特殊教育の先生の体験記が小説になったような本ですが、とても読みやすかった。トリイの教える子どもたちは普通の子どもたちではないので、毎日何が起こるかわかりません。平和な日々が続いていると思ったら大変な事件が起こったりするので、夢中になって読んでしまいます。トリイは本当に思いやりがあってよい先生で、人間性があふれ出ている感じです。トリイのケアによって子供たちに小さい変化があったり、徐々によい方向に向かっていったりすると、私もトリイと一緒になってすごくうれしくなっていました。現場を見ているような感じなので、この本を読むことによって特殊教育の見方がずいぶん変わると思います。この本は特殊教育にまったく縁がない人でもすごく夢中になってあっという間に読めるので、全ての本を読む人におすすめできる一冊です！！