Lord of the Flies

無人島に飛行機が墜落する。生き残ったのは男子生徒の集団のみ。最初は自由を祝い、大人のいないことに浮かれる。しかし徐々に彼らのもろい秩序の感覚は崩壊し、皆の恐怖が邪悪で原始的なものとして現れてくる。これまでのクリケット、宿題、冒険物語の世界とは突然疎遠になってしまう。男の子たちは「生き延びなければならない」という差し迫った現実と、夢に出てくる恐ろしい獣の出現を受け入れざるをえない。

傑作！！やっぱり有名なだけのことはあるなと思いました。「無人島で生活しなければならない」というのはよくあるシナリオのひとつですが、この話はそれだけでは終わりません。限界が来たときの人間の心理をかなり深いところまで追求して、とても内容の深い作品です。さらにユニークな点は一人で生活しているのではなくて、団体で生活しているということです。だからやはりすれ違うときもあって、人間関係のもつれも出てきます。これも注目する点だと思います。文体は結構シンプルなのですが、なんか難しくてわかりにくいところも多数ありました。私はちょくちょく辞書を引きながら読みました。形容詞が難しいので、よい勉強になります。Life of Pi by Yann Martel、またはHatchet by Gary Paulsenのファンに特におすすめです。